ビタミンA(レチノール)特集

ビタミンAの効果
レチノールは、皮膚酵素によって代謝を受けてレチナールに変わり、最終的にレチノイン酸に変化します。
レチノール ⇔ レチナール ⇒ レチノイン酸 ⇒:ターンオーバー活性化
このレチノイン酸が、角質の代謝を促すことで、肌のターンオーバーを活性化させます。その他、様々な美容効果があります。
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ターンオーバーの促進: 肌細胞の新陳代謝をサポートし、くすみや色ムラの改善に寄与します。
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コラーゲンとヒアルロン酸生成の促進: 肌のハリと弾力を保ち、シワやたるみの軽減を助けます。
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皮脂分泌のコントロール: 毛穴の詰まりを防ぎ、ニキビや黒ずみの予防に効果的。
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美白サポート: メラニン色素の蓄積を抑え、透明感のある肌に近づけます。
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目元や口元のハリをアップ: 繊細な部位の乾燥や小じわをケアします。
ビタミンAの種類・特徴
主に5つのタイプ(パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール、酢酸レチノール、レチノール、レチノイン酸)があります。中でも、レチノイン酸の作用は非常に強力のため、医薬品として使用され化粧品には配合されていません。しかし、活性が強い分、皮膚への刺激性も高く長期間の使用は控えなければなりません。
活性が穏やか:
ビタミンA誘導体に分類され、レチノールを安定化し、浸透を上げるために他の成分を結合させたもので、肌への刺激が弱く、A反応が起こる可能性が低いと言われています。
- パルミチン酸レチノール(推奨0.04%)
- プロピオン酸レチノール(推奨0.03~0.05%)
- 酢酸レチノール(推奨0.1~0.3%)
活性が強い:
いわゆる「純粋レチノール」「ピュアレチノール」と呼ばれ、使用には注意が必要です。
- レチノール(初心者・敏感肌0.01~0.05%推奨、慣れた方0.1~0.3%)
- レチノイン酸(医療用)
また、ビタミンAは空気、紫外線、熱に不安定という特徴があります。化粧品では、この欠点を補うためナノ化やカプセル化されたビタミンAが配合されています。
注意点
- 効果が表れるまで
ターンオーバーを促進させて効果を発揮する仕組みのため、即効性はありません。最低でもターンオーバーの周期である約28日〜42日程度の期間が必要です。
- レチノイド反応(A反応)
ビタミンAを使い始めると、肌に赤みや乾燥、軽いかゆみが現れることがあります。肌がビタミンAに慣れるまでの一時的な反応とされていますが、症状が続く場合は頻度を調整したり低濃度製品に切り替えが必要です。
- 紫外線対策
ビタミンAは紫外線で分解されやすいため、日中に使用した場合は日焼け止めの併用が必須です。就寝前の使用をおススメです。
- 使用方法
レチノールは光や熱・空気に触れると壊れやすく、効果が失われてしまうデリケートな成分です。最大限の効果と肌への負担を減らすため、以下のポイントを守ること。
頻度 | 初めて使う場合や敏感肌の場合は、週に1〜2回から始めて徐々に慣らすのがおすすめです。 |
使用の制限 | 外用ですが、妊娠中や授乳中にはビタミンA製品の使用を控えることが推奨されます。 |
併用 | ビタミンA、サリチル酸やAHAなどの成分と一緒に使うと刺激が強すぎることがあるので、併用は避けた方が良い場合があります。 |
まとめ
ビタミンA化粧品特有のレチノイド反応など気になる症状や使用上の注意が複数みられますが、正しく保管し使用することで、優れた美容効果を発揮してくれます。また、肌本来に備わっている安全・安心な成分であると同時に、多くの研究結果による裏付けされた成分でもあります。使いこなすことで、肌活の頼もしいアイテムになるのでは!!!
※ 万能成分はありません。自分の肌に合わないと感じたら躊躇なく中断しましょう。正しい知識を持って、自分に合った方法を判断できるようにすることが大切です。